洗車機は傷つくの?手洗いを減らしたい人が知るべき真実と洗車術

セルフ洗車機を使えば労力や時間を費やす手洗いとは違い
あっという間に愛車をピカピカに仕上げられます。
この圧倒的な手軽さこそが最大の魅力ですが
洗車機は傷つくのか気になるというネガティブに考えてしまうので
どうしても使う勇気が出ないというドライバーも少なくありません。
どれほど楽に作業を終えられても
大切な車が傷ついてしまっては本末転倒です。
そこで、洗車機の裏事情に精通した元ガソリンスタンド店長の私が、
この噂の真偽を徹底的に検証していきます。
Contents
洗車機って傷つくは本当?

洗車機で傷つくという説は「3割が真実で7割は誤解」というのが
私の導き出した結論です。
なぜなら、進化を遂げた現代のマシンを正しく使っていれば
一般ユーザーが一目で認識できるような擦り傷が刻まれるトラブルは滅多に起こらないからです。
かつて主流だった硬質なプラスチックやナイロンで作られたブラシの場合
金属で抉ったような深い溝にはならないものの
表面にうっすらと細かな線傷を刻んでしまう事態が確かにありました。
しかし、現在のガソリンスタンドや洗車場に導入されているマシンの大半には
旧型よりも遥かにソフトで水分をたっぷり含む布やスポンジのブラシがセットされています。
さらに、最新鋭のモデルは車両の複雑なフォルムを正確に見極めるセンサーが優秀なうえに
こする圧力や回転方向を細かくコントロールする技術も劇的に向上しました。
加えて、作動中にブラシ自体を綺麗にするセルフクリーニング機能や
摩擦抵抗を劇的に抑える薬剤の処方技術も進化しています。
つまり、傷だらけになるというのは一世代前の話です。
ただし、特定の環境下では今でもトラブルが起こり得るため
完全なウソと言い切れないのが「3割ホント」の理由です。
洗車機との接触などによるトラブルは激減!
私がガソリンスタンドの店頭に立っていた10年以上前には
洗車機で傷ついたと客様からトラブルの報告を受けることが稀にありました。
当時は「ミラーが破損した」とか「エアロパーツに傷がついた」
といった内容の苦情が寄せられていたのです。
昔の機械は車のシルエットを検出するセンサーの精度が低かったことが
その大きな要因です。
その結果
- ワンボックス用やフェンダーに付いたサイドミラー
- 社外品のエアロパーツやウイング
- 格納できないタイプのアンテナ
- ルーフキャリアなどの外付けパーツ
といった装備品にブラシが引っかかり
破損させてしまうケースが発生していました。
もちろん、こうしたトラブルを未然に防ぐために
装備品をあらかじめ登録する選択ボタンは昔から画面に用意されています。
これらを事前に指定しておけば
機械がパーツを賢く避けて動作する仕組みになっています。
しかし、操作に慣れていないドライバーによる選択漏れが
どうしても一定数発生していました。
これにより、車体とアームの接触事故が後を絶たなかったのです。
しかし現代では感知技術が飛躍的に発展したため
万が一ボタンを押し忘れてもセンサーが突起物を素早く検知してくれます。
機械側が自動的に進路を修正して避けてくれるため
こうした接触による破損リスクは劇的に低下しました。
異物が付いていると傷が入りやすい
現代の優秀な洗車機を使う限り
愛車に派手な傷が残るような失敗はまずありません。
しかし、塗装面に砂粒や塵といったザラザラした汚れが乗った状態で
そのままマシンへ突入させると高確率で微細なヘアライン傷を刻む結果になります。
前述した噂が「3割は本当」になる原因は
まさにこの汚れの付着にあります。
特に春先に大量飛散する黄砂や花粉あるいは雨に含まれる塩分や
大気中の塵埃などは非常に細かく硬い粒子です。
これらを乗せたままブラシで一気に擦ってしまうと
ヤスリで研磨したかのような細かい線傷がボディ全体に広がってしまいます。
この現象が起きる仕組みは
機械でも手洗いでも全く変わりません。
そのため、コースに入れる前に高圧ガンなどで水をたっぷり浴びせ
表面のゴミを綺麗に洗い流す「事前の予備洗浄」が決定的に重要となります。
どれほど下洗いを徹底しても車体を叩くブラシそのものが汚れていては
同じように傷の原因を作ってしまいます。
ただ、近年の機種はインターバル中にブラシを洗い流す機能があるため
その点での心配は少なくなりました。
反対に、手洗い洗車を自分で行うケースでは
スポンジやクロスを常に真っ新な状態にキープし続けるのは至難の業です。
それどころか、手洗いは機械による均一な動作に比べて人間が加える力が強く
手の動きもバラバラになりがちです。
表面に異物が残ったまま力任せにゴシゴシと擦ってしまうと
洗車機を使うよりも遥かに深く目立つ傷を自ら刻んでしまうリスクがあります。
洗車機には傷つくブラシと傷をつけにくいブラシがある!

洗車機に採用されているブラシには様々なタイプが存在しており
塗装面に対してダメージを与えやすいものと
逆に攻撃性が低く安全に汚れを除去できるものが混在しています。
それぞれの性質をあらかじめ頭に入れておけば
不安を感じることなくドライブスルー洗車を活用できるようになります。
ここからは、主なブラシのバリエーションと
そのメカニズムについて詳しく解説します。
プラスチックブラシとナイロンブラシ
最初に挙げるのは
「プラスチック製」および「ナイロン製」のブラシです。
これらは昔の洗車機において
最もスタンダードな素材として広く使われていました。
硬い毛先をものすごいスピードで回転させて叩きつけるため
頑固な泥汚れなどを一気に引き剥がすパワーを持っています。
しかし、素材そのものが硬質であることに加え
毛先の隙間に砂利や塵を抱え込みやすい特性があります。
その結果、車体を傷つけるリスクが
非常に高いという弱点を持っていました。
このようなデメリットがあるため
現在稼働している洗車機でこのタイプに遭遇することは非常に稀です。
ゴムブラシ
プラスチックやナイロンの全盛期を経て
次に開発されたのが「ゴム製ブラシ」です。
従来の硬い毛先に比べるとボディへの当たりが優しくなり
気になる線傷のリスクを大きく低減させることに成功しました。
その反面、しなやかさがある分だけ汚れを掻き出すエネルギーが弱く
洗浄力に関しては今一歩物足りないという側面も持ち合わせています。
近年では、このゴムとナイロンの長所をドッキングさせた
「リップルブラシ」と呼ばれる新開発のタイプがトレンドになっています。
ベースとなるナイロンに特殊なゴムをブレンドすることで
塗装面への優しさと高い洗浄力を両立させているのが特徴です。
ただし、経年劣化で表面のクリア塗装がカサカサに痛んでいるクラシックカーなどを洗う場合は
念のため利用を避けたほうが賢明な素材と言えます。
布ブラシ
次にご紹介するのは、「布ブラシ」になります。
これらはプラスチック製やナイロン製のような硬さがないため
ボディへの攻撃性が低く傷がつきにくいのが大きな強みです。
かつては、回転する布がドアミラーなどの突起物に絡まってしまい
パーツを壊してしまうトラブルが相次いだ時期もありました。
しかし、最新の布ブラシである「ソフトロール」は
パーツの形状が円形に設計されているため巻き付き事故を起こす心配がありません。
さらに、独自の加工技術を用いて耐久力や静かさを格段に向上させた
洗車専用のハイクオリティな不織布が使われています。
なので、こうしたブラシを使用する洗車機は傷つきにくいといえるでしょう。
スポンジブラシ
そして現在のトレンドとなっているのが
「スポンジブラシ」になります。
布製と同様にマテリアル自体が非常にソフトなため
擦り傷を抑えてボディを優しく労りながら洗い上げられるのが魅力です。
最新型の「NEWマシェル32」というモデルでは
従来の機種に比べて直径を850mmから980mmへとワイド化させたことで
汚れを落とすパワーが一段と向上しています。
近年の洗車機は、スポンジの密度やボリュームが大幅にアップしています。
そのため、洗車機で傷つくといった心配はほとんどなく
愛車の細部の隙間までしっかり毛先が届く設計になっているのが大きな強みです。
コンパクトな軽自動車から大柄なミニバンに至るまで
どんなサイズでも最適なブラッシングを行えるうえ
作動中の音もこれまでの優れた静粛性をしっかりと維持しています。
加えて、足回りをクリーンアップする専用ブラシの進化も目覚ましく
タイヤやホイールにこびりついた頑固な汚れまで綺麗に除去できるようになっています。
洗車機ブラシってきれい?

「洗車機自体のブラシが汚れていれば結局ボディが傷だらけになるのではないか」と
不安視する声もあるはずです。
来る日も来る日も大量の車両を洗い続けている以上
「その機械そのものは清潔に保たれているのか」という疑問が湧くのも無理はありません。
結論を申し上げますと
洗車機のブラシは常にクリーンな状態が維持されています。
オフロードを走った直後のような泥まみれの車両を無理に洗わない限り
毛先に砂利や塵が居座り続けるケースは極めて稀だからです。
なぜなら、現代の主流であるスポンジ製のブラシは
車体の汚れを効率よく剥ぎ取るだけでなく
素材そのものが異物を寄せ付けない高い防汚性を備えているからです。
そのうえ、最近のマシンには作動が1回終了するたびに
内部でブラシを自動的に洗い流すシステムが搭載されている機種も存在します。
まとめ
現代の洗車機ブラシは、劇的に進化しています。
かつての硬い素材とは異なり
現在は傷をつけない柔らかいブラシが主流です。
大量の水で摩擦を抑えるうえ
叩きつける圧力も手洗いより優しく制御されています。
この優れた技術のおかげで洗車機で傷がつくリスクは
ほぼゼロと言っても過言ではありません。
この記事でわかったことは「最新の洗車機は手洗いより安全に、
愛車を美しく仕上げられる」ということです。
愛車をスピーディーかつ安全にピカピカにするために
最新のセルフ洗車機を賢く利用してみてはいかがでしょうか。

